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居住の権利から見る借り上げ復興住宅問題

居住の権利から見る借上復興住宅問題

 

 阪神淡路大震災から22年を経て、高齢となった住民に対し住み慣れた住居の明け渡しを迫り、西宮市・神戸市が裁判を起こして強制退去に追い込もうとしています。その学習講演会が9月23日に行われ参加してきました。講師には、震災当時高校3年生で今は弁護団の事務局長を担う吉田維一弁護士、報告者には震災当時1歳だったという女性の支援者でした。寸劇では、分かりやすい市の担当者の横柄な態度に、会場からはため息が漏れていました。
 週2回のヘルパーの仕事があるとはいえ、昼間は講演会や映画鑑賞などと自由に動ける日常生活を送っている私には、気づかない住居の大切さと重大さに考えさせられる講演会でした。明け渡しを聞いた当初、引越費用は市が負担するし近隣の市営住宅に移り住めば、解決する問題では? と軽く考えていた私でしたが、当事者の想いを無視した勝手な発想と今一度反省させられました。
 最近の報告として、Nさんの神戸市での裁判がいきなり当日の裁判で打ちきりになり、10月10日が判決言い渡しとなったことの理由が説明されました。神戸市側の根拠が、Nさんの「入居許可書」に「借上期間 平成28年10月31日まで」と記載があり、事前通告していたというものでした。しかし、Nさん自身が見たこともなく書いた覚えもない、入居許可書に書かれたNさん自筆の住宅名と部屋番号と比べると、入居認定日と借上期間は筆跡が異なるのが素人の私にも一目瞭然でした。おそらく、市の担当者が勝手に記入したのだろうということでした。被災した高齢者に向き合うことなく、淡々と処理をこなす担当者の姿勢がこの裁判という結末を導いたと、いわざるを得ません。
 この学習講演会で、報告者の震災当時1歳だった女性、市川英恵さんは、大学の卒論で借上住宅の問題に取り組みました。そして、「『被災者のニーズ』と『居住の権利』」という本まで出版。ボランティア活動での入居者との出会いをきっかけに、被災者の声に耳を傾け、コミュニティづくりを知っていく・・・。この本は弁護団の必読書となったと、講師の吉田弁護士から笑顔の報告でした。
 最近、私の母も88歳という高齢で、市営住宅に入居しました。自宅の老朽化が理由ですが私たちの判断が先行し、母の想いはどうだったのか、考えさせられるところです。紹介したNさんですが、要介護1で室内の移動も歩行器を使用、ご自分で工夫された空間で1日のほとんどを過ごされます。あえて介護サービスを受けず、自分の生活スペースやリズムを大切にし自立を希望される生き方に、私を含め世間が常識とする安易な生き方(施設入居)は押しつけになることも気づくきっかけになりました。一人ひとりが大事にされる社会に近づけるため、支援を続けていきたいと思います。(恵)
市川英恵

 

 9月23日の「神戸新聞」報道によると、兵庫県が都市再生機構から借り上げている復興住宅の継続入居について、「県は22日、申請のあった71所帯すべての継続入居を認めたことを公表した」「県営借り上げ住宅には8月末時点で1018所帯が入居し、うち463所帯が継続入居を認められている」。一方で、判定委員会で3所帯が継続入居を認められなかったということで、今後の行方を注視しなければならない。

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